敷地の半分が崖で、崖下の隣地(道路)との高低差が20m近くあるような案件。 当然、愛知県条例のがけ条例に関わるので、20m下の部分から図面上30°のラインを引き、その範囲に基礎と一体とみなされる杭を打つことで、がけに対し安全な建築物として申請する予定でした。
【当初の申請イメージ】※福山市WEBより抜粋
しかし、地盤調査をしたところ、岩盤で杭が打てないということが判明。 地盤が固すぎて杭が1mも入らないとか・・・
本来、地盤が固ければ喜ぶ話なのですが、今回に限ってはさてどうしましょうかという問題です。 がけ条例は、その岩盤が「硬岩盤」であることが証明できれば安全上支障が無いものとしてみなすとあり、 その「硬岩盤」とは一般に花崗岩、閃緑岩、片麻岩などなどを指すそうです。
ボーリング調査を行ったところ、見事、「花崗岩」であることが判明しました。
この結果にて申請機関に相談に行ったところ、がけ条例クリアとの回答を頂きました^^
即日の回答では無く、検討して頂いた後の回答だったので、少しだけ肝を冷やしましたが、
無事に見通しが立ち安堵しています。
よく考えてみたら自然の崖なわけですから、固い地層である確率が高いので、 こういう事例もありそうなものなのですが、行く先々で前例が無いと言われ、 またしてもレアケース案件でしたので、こうしてブログに残しておこうと思った次第です。
自治体によって考え方が違うかもしれませんが、ご覧頂いた方のお役にたてば幸いです。
加門建築設計室
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